「Perfect Days」を見て
- 2月13日
- 読了時間: 2分
静かで、淡々としていて、説明がほとんどない作品です。
けれど私は、こういう映画の方が心に刺さります。
主人公の平山は、必要以上に語らず、誰とも深くつながっているようには見えません。
けれど、他人への気づかいや優しさは、驚くほど深い。
迷子を助けたとき、母親から感謝の言葉はない。
それでも帰り際に、助けた子どもが振り返って手を振る。
静かに微笑んで、手を振り返す。
私はこの「小さな描写」
に主人公の人柄が見えた気がします。
人間関係とは、大きな言葉ではなく、
こういう“わずかな温度”でつながっているのだと、改めて感じました。
映画の中で、家出してきた姪のニコが、
母親に連れ戻される場面があります。
妹が帰ったあと、平山は静かに涙を流します。
私は、この涙の意味がずっと気になりました。
おそらくそこには、
「家族との距離」
「もう一度だけ生まれかけた絆」
「深くつながりたいのに、うまくいかない人生」
そういった、言葉にならない想いがあったのだと思います。
平山は車の中で音楽を聴きながら泣きます。
その涙は、悲しい涙では無いように
思えます。
人は誰でも痛みや悲しみを抱えている。
それでも今日を生きようとしている。
そして、世界にはまだ美しさがある。
そんなものかもしれません。

