

『今日は寝るのが一番よかった』を読んで 吉田靖直 著
日頃、なんとなく思っているけれど、わざわざ人に話すほどでもない。 そんな小さな、しょうもないことを言語化してくれている本でした。 例えば、「この言葉、なんとなく嫌だな」と感じること。 意味としては間違っていないし、別に誰かが悪いわけでもない。 それでも、その言葉を自分では使いたくない。 こういう感覚は、私にもよくあります。 「穿きたいなら履けばいいのに」のような、日常の中のちょっとした矛盾へのツッコミも、「あるある」と思いながら読みました。 考えてみると、私たちは普段、こうした小さな違和感をかなり流しているように思います。 「そんなこと気にしなくてもいい」と流してしまえば、それまでです。 ところが、その引っかかりを少し考えてみると、自分が何を変だと思い、何を心地よいと思っているのかが分かってきます。 個性というものは、こういう違和感の中にも表れるのかもしれません。 くだらないことを、くだらないまま丁寧に考える。 違和感を時には少し考えてみようと思わせてくれる本でした。
8月10日


映画『コンティニュー』を見て
同じような一日を何度も 繰り返す物語です。 現実は、 起きたことは消せないですし
同じ場面に戻ることもできない。
過去の出来事そのものは変えられなくても、その意味は育っていくかもしれないのです。 その時にはわからなかったことが、
後になってわかることもあります。 相手のことも
自分のことも 周りのことも 自分がよりよくなっていくために、 必要だったこと、もしくは、感謝したくなっていく、そういうことも起きていきます。 後悔についても、これから先、どうなるかはわからないものです。 後悔ではなくなるかもしれない。 現実にはコンティニューがない。 だからこそ、
その時その時で思う存分 関わるしかない。 最後に 私はあまりキチンとSNSに残すことを あまり好みません。 それは、鮮明にデジタルに記録されていると、解釈の変化を感じられないからです。
8月10日


『ツナグ』を読んで 辻村深月 著
人はそれぞれ、他人が思っている以上に、さまざまな事情や考え、思いを抱えているものです。 それをすべて言葉にしたからと言って、相手に理解されるわけでもありません。 そのために起きる、すれ違いや誤解。
お互いに話しているのに、話せば話すほど、ずれていく。 この本には、そうした人と人との関係の複雑さが、うまくに描かれています。 相手が亡くなってしまえば、もう確かめることも、伝えることもできません。 だからと言って、相手が生きていれば分かり合えるのかというと、必ずしもそうではないのでしょう。 むしろ、生きているからこそ、いつでも話せると思い、進んでその溝を埋めようとしないこともあります。 近くにいることと、理解し合っていることは、同じではないと思います。 人と人との間にある、言葉にできない思いや、気を使うからこそ起きてしまうこと、埋められないものについて考えさせられる本でした。 後半については、若干強引に感じる話の展開があって、そこは少し好みが分かれるかもしれません。
8月6日
