

カズオ・イシグロ著「クララとお日さま」を読んで
村上春樹さんの小説を読んできた私にとって違う深さを感じる一冊でした。 主人公は、少女の友人として作られたAIのクララ。 「人間以上に人間らしく」あろうと、静かに献身し続ける存在です。 読み始めたとき、私はどこか切なさを感じていました。 なぜここまで真っ直ぐでいられるのだろう、と。 けれど物語が進むにつれて、少し見え方が変わってきました。 もしかすると、誰かを「報われない」と感じるのは、見る側の解釈に過ぎないのかもしれない、と。 人にはそれぞれ、自分だけが納得できる「幸せのかたち」があります。 周囲からどう見えるかではなく、本人の中に静かにある満足。 もしクララが、自分で選んだ在り方の中に穏やかに立っていたのだとしたら。 この物語は、ハッピーエンドなのかもしれません。 そう思えたとき、最初に感じていた切なさは、深い敬意に変わりました。 効率や合理性が優先されがちな今だからこそ、 クララの真っ直ぐさに触れてみてほしいと思います。 読み終えたあと、 いつもの景色が、少しだけ違って見えるかもしれません。
2月20日


「エイリアン:ロムルス」を見て
静かに、確実に、人の判断を追い詰めていく、 ということが見て取れる映画でした。 印象に残ったのは、 「逃げられない状況の中で、人はどんな選択をするのか」 という点でした。 若い登場人物たちは、常に正解を選べているわけではありません。 それでも彼らは、その瞬間の情報、その瞬間の恐怖、その瞬間の希望の中で、必死に決めている。 これは日常生活と、よく似ています。 ふと思ったのは、 人は間違える存在である、という前提に立つことの大切さです。 完璧な判断を期待すると、人は萎縮します。 失敗を許さない環境では、動けなくなる。 この映画に出てくる世界は極限ですが、現実の社会も本質はそれほど変わらないのかもしれません。 もう一つ、強く残ったのは「つながり」です。 恐怖の中で、人は一人では耐えきれない。 完全な合理性よりも、誰かと一緒にいることが、最後の支えになる場面が何度も描かれていました。 怖い映画でありながら、 「人はどう生きるか」「どう決めるか」を静かに問いかけてくる作品でした。 観終わったあと、すぐに感想を言葉にできない映画です。 でも、時間が経つほど、
2月13日
同じ間違いを繰り返さない人の 共通点があったよ
同じ説明を受けているのに、 同じ間違いを繰り返す人と、そうでない人がいます。 この違いについて、心理学や 行動科学の研究を見ると、 かなりはっきりした傾向があります。 間違いを繰り返さない人は、 「よく反省する人」ではなく、 「対策をすぐ実行する人」だという点です。 多くの人は、間違いのあとに 「次は気をつけよう」 「意識しておこう」 で終わります。 ただ、様々な研究や調査では こうした“決意”だけでは行動はほとんど変わらないことが示されています。 たとえば、提出書類にミスがあった場合。 反省して後で再提出する人と 修正してすぐ提出し直す人。 後者のほうが、同じミスを繰り返しにくい。 重要なのは反省の深さではなく、 間違いの直後に動いたかどうかということになります。 ちなみに、我が社は私も含めて、 反省はとても上手です(笑)。 それでも差が出るのは、 止まらずにすぐやってみたかどうか。 反省よりも、決意よりも、 小さくても一歩、すぐ動く。 ですから、私は社員には 「今すぐ出来ることは何だろう?」 と質問する
2月13日
