変化には知識が必要
人が変化しないのは、気合いや根性だけが足りないからではない。 私はそう思っています。 人が変化するのは、物事の見え方が変わった瞬間です。 その見え方を変える入口が、知識だと考えています。 ただし、知識とは情報量を増やすことではありません。 「自分は少し決めつけていたかもしれない」と、自分で気づける材料のことです。 私たちは誰でも、自分の考えに合う情報は取り込みやすく、合わない情報は無意識に軽く見てしまいます。 「事実を見ている」つもりでも、実は思い込みに沿って世界を見ている。だから、正しいことを正面からぶつけるだけでは、なかなか伝わらない。 相手の「当たり前」がほんの少し動くような知識を渡す。 それが、私が大切にしていることです。 「そういう見方もあるのか」と気づいたとき、昨日まで当然だったことが、今日は当然ではなくなる。人が変化するのは、その瞬間だと思います。 そして最後に、 知識は、誰かから渡されるのを待つだけでなく 自分から取りに行くことも大切だと考えています。
3月25日
部下との会話は、話し方より“今どこにいるか”だよ
部下と話していて、なぜか話がうまく入らないことがあります。 こちらは良かれと思って話しているのに、相手の表情が固くなる。 これは、言い方の問題ではないことが多いです。 原因は、今どこで話しているかを、自分がわかっていないことです。 私は、部下との会話には三つの場所があると思っています。 一つ目はメンテナンス。 これは、指導ではなく、まずねぎらう場所です。 二つ目は中間。 起きたことを整理し、一緒に考える場所です。 三つ目はhaving。 ルール、数字、売上、行動基準をはっきりさせる場所です。 この三つが混ざると、会話は崩れます。 疲れている部下に必要なのは、最初から正論ではありません。 まずは、 「大変だったな」 「よくやってくれた」 という、ねぎらいです。 ここでいきなりルールや数字の話をすると、正しいことを言っていても入っていきません。 逆に、基準を示すべき場面で、ねぎらいだけで終われば、今度は前に進みません。 研究でも、上司の関わりには、安心感や信頼をつくる働きと、仕事を整えて成果につなげる働きがあり、役割が違うことが示されてい
3月18日


「西の魔女が死んだ」を読んで
物語としては、とても静かです。 大きな事件が起きるわけでも、強いメッセージが押しつけられるわけでもありません。 それでも、読み終えたあとに、 何かが少し整うような感覚が残りました。 この物語で描かれているのは、 「どう生きるか」を誰かに教えてもらう話ではありません。 むしろ、 自分で決めて、自分で引き受けることの話だと感じました。 朝起きること。 庭に出ること。 嫌なことから目をそらさないこと。 そして、無理に強がらないこと。 どれも特別なことではありません。 けれど、実際にはとても難しいことです。 人はつい、 正解を探したり、 誰かに認められようとしたり、 自分の感情を後回しにしてしまいます。 この本に出てくる「魔女」は、 何かを教え込む人ではありません。 ただ、自分の生活を淡々と生きているだけです。 その姿そのものが、 「こういう生き方もある」と静かに示されています。 人と完全に分かり合うことはできない。 それでも、 一瞬でも同じ空気を感じられる時間があればいい。 この物語には、そんな距離感があります。 励まされる、というより
3月11日
