

「死ぬ瞬間の5つの後悔」ブロニー ウェア著 を読んで
この本は、人生の最後が近い人たちが、どんなことを後悔するのかを書いた本です。 ただ、重たい話を並べただけではありませんでした。 著者自身の体験も入っているので、きれいごとにもならず、暗すぎにもならず、全体としてバランスが良い本だったと思います。 読んでいて感じたのは、人は死ぬ直前になって急に後悔するのではなく、日々の生き方の積み重ねが、最後に言葉になるのだろうということです。 やりたいことを後回しにしたこと。 働きすぎたこと。 気持ちを素直に伝えなかったこと。 つながりを大事にしきれなかったこと。 そういうことは、特別な人の話ではなく、私たちにも普通に起こることだと思いました。 だからこそ、死ぬ時に後悔しないように生きる、というより、今日を少しずつ自分に正直に生きることのほうが大事なのだと思います。
4月13日
部下がなかなか伸びない時に試してみたいこと
一律に指示や指導をしていても うまくいかないことが多いものです。 その理由は、能力や性格の 問題だけではなく、 「どこで止まりやすいか」 が人によって違うというのも 一つの原因だと考えます。 研究でも、成果につながりやすいのは、 ただ「頑張って」と言うことではなく、 何を、いつまでに、どの水準でやるのかを具体的にする関わりだと示されています。 ですから私は、まず相手をこう見立てます。 ①自分で気づいて動く ②言えば動く。途中確認があると進みやすい ③言っても動きにくい。何が止めているか整理が必要 大事なのは、③を悪いと決めつけないことです。 動けない背景には、 やることが曖昧、優先順位が見えない、 どこまでやればよいかわからない、 そういう理由が少なくありません。 たとえば②には、 「いつまでに」「何を」「どこまでやるか」を確認し合う。 これだけでも、動きやすさはかなり変わります。 指導で大事なのは、強く言うこと だけではなく、その人に合った 形があるということになります。 同じ関わり方が、全員に合うとは 限らないのです。
4月6日


「日の名残り」 カズオ・イシグロ 著 を読んで
この本を読んで感じたのは、 人は正しく生きればそれで良いのか、ということでした。 主人公のスティーブンスは、執事という仕事にまっすぐな人です。 品格とは何か。 プロとはどうあるべきか。 それを生涯かけた人でもあります。 この物語が深いのは、 「まっすぐに生きすぎたのは失敗だった」 という単純な反省話ではないところです。 彼は、自分が何を失ったのかをわかっています。 大切な人との時間。 自分の感情。 人としての温かさ。 それでも、それを大げさに悔やむのではなく、 静かに受け止めているのです。 私はそこに、人の成熟を感じました。 まっすぐに生きることには代償があります。 けれど、まっすぐに生きた人にしか見えない景色もある。 この小説は、そのことを静かに教えてくれます。 批判でもなく、賛美でもない。 ただ、人間というものを深く見つめた物語でした。
4月1日
