

プロジェクト・ヘイル・メアリーを見て
この映画の面白いところは 細かな描写のリアリティーでした。 たとえば、狭い宇宙船の中を歩いていて、主人公が角に腕をぶつける場面があります。 ほんの小さな出来事です。こういう場面がいくつかあることで、主人公に起きることが、まるで自分に起きたかのように感じられる。 自分で望んだわけではない役割を引き受けなければならない。 その憤りも含めて、人間らしく描かれていたと思います。 派手な映画ではないと思います。 その分、表情や会話、小さな行動に目が向きます。 そして、少しずつ主人公との距離が縮まっていきます。 不器用さや迷いを抱えながらも、目の前のことに向き合う姿によって、親しみやつながりが生まれるのかもしれません。 見終わった後に、ほっこりと気持ちが温かくなる映画でした。
7月13日


SWITCHCRAFTエレーヌ・フォックス著を読んで
実用的だった。 大事なのは「強い心を持つこと」よりも、「切り替える力を持つこと」だということ。 たとえば、仕事で注意を受けたとき。 「責められた」 「自分はダメだ」 「どうせ分かってもらえない」 となると、人は行動することが難しくなるのではないでしょうか。 そこで見方を変えてみる 「責められた」よりも「次に同じことをしないための確認だ」と考えてみる。 「自分はダメだ」ではなく、「やり方を直せばいい」としてみる。 「分かってもらえない」ではなく、「まず事実を整理して伝えよう」と考える。 ただ、人はそんなにすぐには切り替えられません。 自分の考え方を否定されると、素直に、そうか、と思えない時がある。 かえって今までの考えにしがみつくこともあります。 変化には段階が必要だと思います。 まず落ち着く(時間を空ける) 次に事実を見る。 そして、別の見方を試す。 この順番が大切なのだと私も思います。 もう一つ大事なのは、切り替える力は、一人だけで育つものではないということです。 レジリエンスには、良好な人間関係や社会的支援が大き
6月29日


『無数の言語、無数の世界』ケイレブ・エヴェレット著を読んで
ハッとさせられたのは、世界には「自分を中心にしない」言語があるということ。 私たちは普段「コップの右」と自分基準で考えたり伝えたりしますが、世界には家の中でも「コップの東側」や「山の方角」と表現する人々がいます。 彼らは自分を世界の中心にしないで「大きな自然の中に自分がいる」という感覚で生きているのです。 時間感覚も同じです。私たちは「1週間後」と時間を数字で切り取りますが、未来へ進むことを「山に登る」と実際の地形に結びつける言語もあります。時間を人工的な数字ではなく、目の前の風景として捉える感覚はとてもおおらかです。 この本を読んで、日頃の言葉を点検してみたくなりました。 例えば、道を歩くとき「右に曲がる」ではなく「東へ曲がる」と意識してみる。 すると、太陽の位置や風の向きなど、今まで見過ごしていた自然の気配がパッと目に飛び込んでくるはずです。 また、「あと1週間しかない」と焦る代わりに「今、山の中腹を登っている」と想像すれば、心の余裕も変わる気もします。 自分の言葉をチェックしてみると、自分中心だった世界に少し変化が起きるかもしれ
6月26日
